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【第2部】 第46話 昔の話

last update آخر تحديث: 2025-10-23 19:00:29

 私は自室で、龍を待っていた。

 さっき「昔の話を聞かせて」と頼んだとき、龍は数秒間、固まったままだった。

 そして、ゆっくりとこう答えたのだ。

「……わかりました。お嬢は自分の部屋で待っていてください。すぐに行きますから」

 そう言って、龍は自分の部屋に戻っていった。

 その背中はどこか重たく、表情も乗り気とは言いがたかった。

 ……そんなに昔の話をするのが嫌なのだろうか?

 あるいは、私が暴走族に嫌悪感を持つと思っているのかな。

 もやもやと考えながら、私も自室に戻った。

 そして今、龍待ち状態である。

「はあー……」

 私は大きく息を吐いて、ベッドの上にごろんと寝転んだ。

 その瞬間、ふいに思い出してしまう。

 この前、ここで私と龍は……

 はっとし、体を起こす。

 そのタイミングで、コンコン、とドアがノックされた。

「は、はい!」

 返事をしながら、胸が高鳴る。

 龍と二人きり……自分の部屋。

 ただそれだけの状況なのに、鼓動がやけに早い。

 だって、あのときと同じ。

 いや、まさか龍もそんなふうに意識してるなんてことは。

 ……考えすぎだよね?

 とにかく、変なふうに思われないようにしないと。

 こんな気持ちがバレたら、超絶恥ずかしい!

 「落ち着け、私」って、自分に言い聞かせながら、そっと息を吐いた。

 その瞬間――扉が開いた。

 ゆっくりと龍が入ってくる。

 目が合った瞬間、彼はふっと口元を緩め、笑った。

「お待たせしました。……隣、いいですか?」

 そう言って、私の隣を指差す。

 ベッドの上を。

「えっ!」

 思わず声がうわずった。

 龍はきょとんとした顔で首をかしげる。

 しまった。

 あんまり挙動不審だとダメだよね……!

「ど、どう

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